大雪の時のタイヤチェーン義務化へ 国土交通省のパブリックコメントが開始

去年は日本中あちらこちらで大雪に見舞われました。
わたしが住んでる広島県でも県北は大雪になりましたし、北陸地方では記録的な大雪になりました。テレビでも大雪による車の立ち往生(福井県の国道8号線など)が大きく報じられたので、ご記憶の方も多いでしょう。

そんな大雪災害の発生を受けて、国土交通省は大雪の時のタイヤチェーンの義務化に向けてパブリックコメントを開始しました。
国土交通省ホームページより引用 「タイヤチェーンを取り付けていない車両通行止め」標識

パブリックコメントとは


一言で言うと、国や行政機関が政令や省令を作る際に予め案を公表して、国民から意見や情報を募集する手続きのことです。
パブリックコメントは、国の行政機関が政令や省令等を定めようとする際に、事前に、広く一般から意見を募り、その意見を考慮することにより、行政運営の公正さの確保と透明性の向上を図り、国民の権利利益の保護に役立てることを目的としています。
(参照)行政手続法 第6章 意見公募手続等(第38条~第45条)

「道路標識、区画線及び道路標示に関する命令の一部を改正する命令案」


概要1:「タイヤチェーンを取り付けていない車両通行止め」の規制標識の新設

わたしたちに直接関わってくるのはこちらのほう。いわゆる「チェーン規制」ですね。
設置されるのは、雪国を中心として、過去に立ち往生が発生した区間の起点と終点、中間点など。交通規制ですから、違反すれば罰則があります(6か月以下の懲役または30万円以下の罰金)。

概要2:画像表示用装置により可変式の道路標識を表示する場合の背板の色に関する規定の追加

正直、こちらのほうは意見を求められてもよくわかりません(;^ω^)

パブリックコメント期間

平成30年(2018年)11月15日から11月28日の間がパブリックコメント期間です。
募集要項などは国土交通省の 記者発表資料(PDF)をご確認ください。
あわせて、問い合わせ先などは国土交通省発表の チェーン規制等に関する改正案のパブリックコメントを開始します~「道路標識、区画線及び道路標示に関する命令の一部を改正する命令案」について~ を御覧ください。

そもそもタイヤチェーンは必要か


「スタッドレスタイヤ履いてるからいらないんじゃないか」と言われる方もいらっしゃると思いますが、スタッドレスタイヤも万能ではありません。効く路面と効かない路面があります。
スタッドレスタイヤが効かない路面(状況)に遭遇する可能性がある時は、タイヤチェーンが必要です。

スタッドレスタイヤが効く路面と効かない路面がある

効く路面

スタッドレスタイヤが効く路面は、新雪でない雪道です(積もったばかりの雪の上は意外と滑ります)。雪を捉えやすいパターンや細かい溝・寒冷地でも固くなりにくいゴム…出始めの頃に比べるとかなり進歩していますから、現在のスタッドレスタイヤなら殆どの場合大丈夫というのもあながち間違いではありません。(昔は結構ひどいのもあったのですよ)

効きにくい/効かない路面

雪道には強いスタッドレスタイヤですが、効きにくい/効かない路面もあります。
代表的なのがアイスバーン。踏み固められた雪の表面が溶け、夜間の冷え込みでその水が氷になった状態です。
氷の上を走るのと同じですから、滑ります。タイヤのゴムは氷を掴みませんからね。

シャーベット状になってる路面もかなりコワイです。水+氷なのでよく滑ります。

積もったばかりの雪も、意外と滑ります。アイスバーンの上に新雪が積もってたりするととっても危険。

さらにその場所が坂道だったりカーブだったりすると、もう最悪。いきなり車体を持っていかれます。2WDだろうと4WDだろうと関係ないです…と、スタッドレス+4WD車で90度回ったことのある人が言ってみる。

急な坂道の途中で車が止まった時(前の車が止まってて仕方なく…とか)も、スタッドレスだと動けなくなることがあります。これも経験アリです。

JAFが非常に分かりやすい動画をYoutubeにアップしてるので、貼っておきますね。

路面は黒いけど、止まれない!「ブラックアイスバーン」とは・・・?【JAFユーザーテスト】


タイヤチェーンが必要になる時

上記のような場合

タイヤチェーンがあればなんとかなります。
わたしの場合は、「なんか路面がテカテカしてきたぞ」とか「山道でカーブ多くなってきたな」とか、ヤバイかも?と思ったら一度車を止めてから再発進してみて状況を確認するようにしてます。滑るようなら即チェーンです。
また、大型トラックがチェーンを装着してるのを見たら、自分もチェーンを付ける覚悟をしましょう。

高速道路

高速道路を通行するときにもチェーンが必要な場合があります。
というのも、チェーン規制には「冬用タイヤ装着規制」と「全車両チェーン装着規制」があるからです。

「冬用タイヤ装着規制」の場合は、スタッドレスタイヤを履いていれば通行できます。もちろんチェーン装着でもok。「4WDなら通れるんじゃ?」と思われるでしょうが、履いてなければ基本ダメです。MUD & SNOW でも弾かれることがあります(経験者は語る)。

対して「全車両チェーン装着規制」の場合は、タイヤチェーンを装着していない車両は通れません。例外ナシです。

もしチェーンを携行していなかった場合はどうなるか…
冬用タイヤやタイヤチェーンなど、規制内容に応じた装備を装着しておらず、携行もしていなかった場合は、最寄りのインターチェンジで降りていただくことになります。
NEXCO西日本・雪道ドライブガイドより引用

高速道路を降ろされた一般道がスタッドレスやチェーンなしで走れる状況じゃなかったら、シャレになりません。

まとめ

今回は「大雪時のタイヤチェーン着用義務化」とそのパブリックコメント、「タイヤチェーンは必要なのか」についてのお話でした。

結論:タイヤチェーンも積んどきましょう。



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