停電の時、灯りはどうする?

台風や地震などの災害時、程度の差こそあれ、よく止まるものが「電気」です。
現代社会は電気に対する依存が非常に高いので止まるとすごく困るわけですが、身近なところだと「夜がホントに真っ暗」になります。
わたしは平成3年の台風19合の時に広島市の大停電を経験したことがあるので、その時のことも絡めながら災害の時の灯の確保について考えてみたいと思います。

災害時には電気はよく止まる

つい最近のことなので覚えていらっしゃる方がほとんどだと思いますが、今年(平成30年)北海道を地震が襲い、北海道のほぼ全域で停電が発生しました。また、同じく平成30年の西日本豪雨災害時にも、中国電力管内だけで延べ約19万3千戸で停電が発生しました中国電力の平成3年7月11日のプレスリリースより
どちらも完全復旧までには長期間を要しましたし、これ以外でも台風や地震などの災害時には程度の差こそあれ停電が発生します。

今の世の中、電気が止まると本当に困ります。夜はほんとに真っ暗になって何も見えないし、交差点の信号機は止まって大渋滞、停電が長期化すれば冷蔵庫の中身はダメになる…などなど。高層マンションの場合、水を汲み上げるポンプも止まるので水が出なくなることもあります。
それだけに各電力会社と関係企業は復旧に向けて頑張ってくださるわけで、他のインフラに比べると割と早めに復旧します。それでも電気が止まってる間は各自でなんとかしないといけないわけで、普段からある程度の備えはしておくべきだと言えます。


普段から用意しておくべきもの

話を「灯り」に絞りますが、昔から言われているものとしては ロウソク、懐中電灯 が挙げられます。キャンプが趣味の方ならランタンをお持ちでしょうし、スマホのライトが役に立つという話も聞きます。ひとつひとつ見ていきましょう。

ロウソク

温かみのあるオレンジ色の炎は見てるだけで心を落ち着かせます。単価が安く長期保管ができるのもGood。光量はそれほど多くないですが、灯りがまったくないことを考えるとまさに救いの光。「災害時用」のものは燃焼時間が長いので、何個かあると心強いです。

ただし、停電の原因が地震の場合は注意が必要です。本震の後には必ず余震が来ます。火をむき出しの状態で使っているので、倒れたら火事の原因になることもあります。
わたしは、地震災害の時にロウソクを使うのは危険だと思います。

懐中電灯

ロウソクは灯した状態で持ち歩くのは至難の業…というかほぼムリですが、懐中電灯は持って歩けます。これが大きな強み。キャンプ場で夜トイレに行ったことのある人なら解ると思います。
あまり大光量のものは要らないと思います。普通の光量で十分。
ただ、大抵の懐中電灯はピンスポットで照らすものなので、光が当たっている部分の外側はほとんど見えません。懐中電灯だけで食事するのは意外と難しいです(経験談)。

個人的には登山などで使うヘッドランプがおすすめです。両手が使えますし、光の当たる範囲を可変できるものがあります。単3電池や単4電池を使うものが、電池を入手しやすいのでいいです。

キャンプ用ランタン

ガスやホワイトガソリンを使うものや、電池式のものなど色々あります。お値段は結構高め。災害対策用なら本格的なものは要らないと思います。

おすすめなのは、LEDの電池式ランタンです。2000~3000円くらいな感じ。
大きいものでなくていいと思います。火を直接使わないので火事の心配がないですし、一酸化炭素中毒の心配もなし。さらに、LEDは電池の持ちがいいです。
ソーラー充電ができるものもありますから、災害時には役に立つでしょう。

ガスランタンは大光量で明るくていいんですが…基本的に屋外使用が前提です。狭い部屋で長時間換気せず使うのは止めましょう。火気ですから地震時には向かないと思います。

ガソリンランタンも大光量ですが、ガスランタンと同じく屋外使用が前提です。密閉した狭い空間で使うのは止めておいたほうがいいですし、火気ですから地震時には向かないと思います。
またポンピングという操作が必要だったりするので、普段からキャンプで使っていて慣れていれば別ですが災害時に不慣れな人がいきなり使えるものではないと思います。
ちなみに普通、燃料は車に入れるレギュラーガソリンではなくホワイトガソリンを使います。レギュラーガソリンも使えなくはないですが止めておいたほうがいいです。理由はググると結構でてきますから知りたい方はググってください。

ハリケーンランタンというのもあります。その名の通り強風でも消えにくいです。アンティークな感じなのでインテリアにしている人もいますし、実際にキャンプで使っている人もいます。燃料は灯油を使います。わたしは持っていないので使用感はわかりませんが、光量はそれほど大きくないそうです。これも火気ですから、地震時には向かないと思います。

スマホ

いまや普及率8割と言われるスマホ。ライトが内蔵されているのでちょっとした懐中電灯代わりになります。
ただし、当然ですがバッテリーを消費するので長時間の使用には向きません。
スマホは連絡用&情報入手手段として使うべきでライトとして使うのはどうなのよ?と思いますが、緊急時には短時間手元を照らすような使い方なら役に立つと思います。

平成3年の広島市の大停電の経験談

平成3年(1991年)にやってきた台風19号の影響で、広島の広い範囲で長期間停電が発生しました。停電の原因は、塩害。風で巻き上げられた海水が電柱や電線に付着して、電気が逃げたらしいです。平成30年(2018年)の台風24号の時には関東地方でも多発しましたから、ご記憶の方も多いでしょう。
この記事を書くにあたり調べようと思ってググってみたりしたんですが、1991年ってまだインターネットが普及してなかったからでしょうか、体験談っぽいものってほとんど出てきませんでした。それなら思い出しながら書いておくべぇ。

いや~、すごかったですよ。夕方会社から帰る途中の道にはでっかい看板が転がってたり、で当時乗ってた軽自動車が動かされるのを感じたり、家に戻ったら停電してて、窓から見える電柱の変圧器から火花が出たり。

で、停電ですが。ウチの方はまる1日くらい停電してたと記憶してます。
当時からキャンプが趣味だったので、最初の夜は、キャンプ用のガスランタンで灯り・キャンプ用のガスストーブで食事を作る、という感じでした。親はカセットコンロで食事作ってましたね。
停電してるのでテレビとか観れないわけで、食事を済ませてさっさと寝ました。

翌朝、電気来てるといいな~と思いつつ起きてみると、まだ来てませんでした。
会社(工場)に電話をかけてみると「電気は来てないが出社しろ」とのこと。「機械動かないのに出社しても仕方ないだろ」と思いつつ、いつものように車に乗って出掛けたら団地を出たところからすでに渋滞です。交差点の信号も止まってるので大混乱。
その日は夕方まで電気の復旧を待って退社…だったら良かったんですが、電気が復旧した時に機械の点検をしないといけないから誰か残れって話になって、結局会議室のソファーで寝ました。

さらに翌朝。家に電話をかけてみると、家の方は復旧したということで一安心。
会社のほうはこの日も復旧せず、4日目になって復旧しました。
ただ、場所によっては10日くらい電気が復旧しなかったところもあったそうで、結構長期間地元テレビ局が報道してました。
停電するとマンションでは水が止まるというのを知ったのもこの時でした。

まとめ

台風や地震や雷などで停電することは割と身近に起こりますから、普段からある程度の備えをしておくのは重要です。今回は「灯り」に絞って話を進めました。

最後になりますが、使い方に慣れておくこと・時々点検すること・電池はストックを持っておくこと はお忘れなく。


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